1.  ユーザー座標系の管理とプランビュー  

ユーザ座標系(UCS)を定義して、原点(0,0,0)の位置と、XY 平面および Z 軸の方向を変更します。
UCS は、3D 空間のどこにでも位置や方向を指定できます。また、必要な数だけ定義、保存、呼び出しを行うことができます。
座標の入力と表示は、現在の UCS に対して行います。 UCS は、3D で特に便利です。

3D 点の正確な配置を求めるより、既存のジオメトリに合わせて座標系を設定した方が簡単です。
ペーパー空間でも、モデル空間とまったく同じように新しい UCS を定義できます。
しかし、ペーパー空間内の UCS は 2D 操作に限定されます。

3D を中心に作業を行う場合、作図条件に合わせてれぞれ異なる原点と方向が設定された UCS 位置に名前を付けて保存することができます。 向きを変更した UCS を必要な数だけ保存し、後で呼び出すことができます。

[ツール]メニュー:[UCS 管理]
コマンドライン:ucs
オプション[作成(N)/移動(M)/直交投影(G)/直前(P)/呼び出し(R)/登録(S)/削除(D)/適用(A)/一覧(?)/ワールド(W)]
       |-->[Z軸ベクトル(ZA)/3 点(3)/オブジェクト(OB)/面(F)/ビュー(V)/X/Y/Z]

AutoCAD では、プラン ビューは、正の Z 軸上の点から原点(0,0,0)方向を向くビューです。
つまり、XY 平面のビューということになります。
ほとんどの AutoCAD 図面で既定値となっているビューと座標系を呼び出すには、
UCS 方向をワールドに設定し、3D ビューをプラン ビューに設定します。 

[表示]メニュー: [3D ビュー] [プラン ビュー]
コマンド ライン: plan
オプションを入力 [現在の UCS(C)/UCS 選択(U)/WCS(W)] <現在値>: オプションを入力するか、[Enter]を押します。

(a) (b)
コマンド: m
MOVE
オブジェクトを選択: もう一方のコーナーを指定: 認識された数: 577
オブジェクトを選択:
基点 または 移動距離を指定: 目的点を指定
または <基点を移動距離として使用>::目的点を指定
コマンド: ro
ROTATE
UCS の現在の正の角度: ANGDIR=反時計回り ANGBASE=0
オブジェクトを選択: もう一方のコーナーを指定: 認識された数: 577
オブジェクトを選択:
基点を指定:
回転角度を指定 または [参照(R)]
a).平面図を中心に立面図を配置 b).立面図を回転
no comment レイアウトでビュー図形を揃える場合は
1.ビューをアクティブ [ucs]
2.UCSアイコン回転、移動 [plan]
3.XY軸平面 [z] 縮尺変更


    2.  二次元のポリラインの作成と修正  

ポリラインとは、1 つのオブジェクトとして作成される、接続された一連の線分です。直線セグメント、円弧セグメント、
またはこれらの組み合わせを作成できます。
複数のセグメントで構成される線分には、単一の線分には使用できない編集機能があります。
たとえば、幅と曲率を調整できます。
ポリラインを作成してから、PEDIT[ポリライン編集]を使用してポリラインを編集したり、
EXPLODE[分解]を使用して、ポリラインを個々の線分と円弧セグメントに変換できます。 

[作成]メニュー: [ポリライン]
コマンド ライン: pline
始点を指定: 点(1)を指定します。
現在の線幅は <現在値>
次の点を指定 または [円弧(A)/閉じる(C)/2分の1幅(H)/長さ(L)/元に戻す(U)/幅(W)]: 点(2)を指定するか、オプションを入力します。

[修正]メニュー: [オブジェクト]: [ポリライン]
コマンド ライン: pedit
ポリラインを選択 または [一括(M)]
オプション [開く(O)/統合(J)/幅(W)/頂点編集(E)/フィットカーブ(F)/スプリン(S)/カーブ解除[D]/線種生成モード(L)/元に戻す(U)]:

  断面図作成
no comment
コマンド: pl
PLINE
始点を指定:
現在の線幅は 0.0000
次の点を指定 または [円弧(A)/2分の1幅(H)/長さ(L)/元に戻す(U)/幅(W)]:
次の点を指定 または [円弧(A)/閉じる(C)/2分の1幅(H)/長さ(L)/元に戻す(U)/幅(W)]: a
円弧の終点を指定 または
[角度(A)/中心(CE)/閉じる(CL)/方向(D)/2分の1幅(H)/線分(L)/半径(R)/2点目(S)/元に戻す(U)/幅(W)]: l
次の点を指定 または [円弧(A)/閉じる(C)/2分の1幅(H)/長さ(L)/元に戻す(U)/幅(W)]: c


    3.  二次元オブジェクトを押し出して、ソリッド作成  

平面の面をパスに沿って押し出すか、高さとテーパ角度を指定します。
すべての面には正の面があります。正の面とは作業している現在の面で、 正規の方向にある面をいいます。正の値を入力すると面は正の方向 (通常は外側) に、 負の値を入力すると面は負の方向 (通常は内側) に押し出されます。

EXTRUDE コマンドを使用すると、選択したオブジェクトを押し出して(厚さを追加して)ソリッドを作成できます。
パスに沿ってオブジェクトを押し出したり、高さの値とテーパ角度を指定することもできます。

歯車やスプロケットなどの一般的な外形線からソリッドを作成するときは、EXTRUDE コマンドを使用します。
EXTRUDE コマンドは、フィレットや面取りされているオブジェクト、および外形線を使用する以外には
再現しにくい部分があるオブジェクトに対して使用すると特に便利です。
線分や円弧を使用して外形線を作成する場合、PEDIT[ポリライン編集]コマンドの[結合(J)]オプションを使用して、
線分や円弧を単一のポリライン オブジェクトに変換するか、リージョンにしてから EXTRUDE コマンドを使用します。

[作成]メニュー: [ソリッド] [押し出し]
コマンド ライン: extrude
現在のワイヤ フレーム密度: ISOLINES=現在値
オブジェクトを選択: 押し出しの高さを指定 または [パス(P)]: 距離を指定するか、p と入力します。

  断面図形の押し出し
no comment
コマンド: ext
EXTRUDE
現在のワイヤ フレーム密度: ISOLINES=4
オブジェクトを選択: 認識された数: 1
オブジェクトを選択:
押し出しの高さを指定 または [パス(P)]: 100
押し出しのテーパ角度を指定


    4.  ソリッド面をパスに沿って押し出す  

指定した直線または曲線のパスに沿って、ソリッド オブジェクトの面を押し出すこともできます。
選択した面のすべての外形線が選択したパスに沿って押し出され、押し出しが作成されます。
パスには、直線、円、円弧、楕円、楕円弧、ポリライン、またはスプラインを選択できます。
ただし、パスは選択した面と同じ平面には指定できません。また、曲率の高い領域があるパスも指定できません。 

[修正]メニュー: [ソリッド編集]
コマンド ライン: solidedit
ソリッド編集自動チェック: SOLIDCHECK=現在値
ソリッド編集オプションを入力
[面(F)/エッジ(E)/ボディ(B)/元に戻す(U)/終了(X)] <終了>: オプションを入力するか、 [Enter]を押します。

  パスに沿って押し出す
                        
MASSPROP [マスプロパティ]
-------------    ソリッド    -------------
質量:            6008413.9745
容積:            6008413.9745
境界ボックス:   X: 0.0000  --  1995.0000
            Y: -100.0000  --  2158.0000
            Z: -47.5000  --  47.5000
図心:       X: 708.0128
            Y: 1201.8452
            Z: 0.0000
                        
                    
コマンド: solidedit
ソリッド編集自動チェック: SOLIDCHECK=1
ソリッド編集オプションを入力 [面(F)/エッジ(E)/ボディ(B)/元に戻す(U)/終了(X)] <終了> : f
面編集オプションを入力
[押し出し(E)/移動(M)/回転(R)/オフセット(O)/テーパ(T)/削除(D)/複写(C)/色(L)/元に戻す(U)/終了(X)] <終了> : e
面を選択 または [元に戻す(U)/除去(R)]: 1 個の面が見つかりました.
面を選択 または [元に戻す(U)/除去(R)/すべて(ALL)]:
押し出しの高さを指定 または [パス(P)]: p
押し出しパスを選択:
ソリッドの確認が開始されました.
ソリッドの確認が完了しました.


    5.  ソリッドオブジェクトの結合と切断  

ソリッド オブジェクトは、中身の詰まったオブジェクト全体を表現します。
ソリッドは、3D モデリング タイプの中で情報内容が最も完全で、あいまいさが最も少ないモデルです。
複雑なシェイプのソリッドでも、ワイヤフレームやメッシュよりも簡単に作成および編集できます。
既存のソリッドを組み合わせる、取り除く、交差を見つけることによって合成ソリッドを作成できます。

[修正]メニュー: [ソリッド編集] [和]
コマンド ライン: union
オブジェクトを選択: オブジェクト選択方法を使用します。選択を終了するには[Enter]を押します。

[修正]メニュー: [ソリッド編集] [差]
コマンド ライン: subtract
面積または容積を差し引く元になるリージョンまたはソリッドを選択します。

[修正]メニュー: [ソリッド編集] [交差]
コマンド ライン: intersect
オブジェクトを選択: オブジェクト選択方法を使用します。
INTERSECT コマンドで選択できるのは、リージョンとソリッド オブジェクトだけです。

SECTION[断面]を使用して、リージョンまたは名前のないブロックとして、
ソリッドを通過する断面を作成することができます。既定の方法では、平面を定義する 3 つの点を指定します。
その他の方法では、他のオブジェクト、現在のビュー、Z 軸、または XY 平面、YZ 平面、
または ZX 平面によって断面が定義されます。AutoCAD では、断面は現在の画層上に配置されます。

[作成]メニュー: [ソリッド] [断面]
コマンド ライン: section
オブジェクトを選択: オブジェクト選択方法を使用します。選択を終了するには [Enter] を押します。
断面上の 1 番目の点を指定 または
[オブジェクト(O)/Z 軸(Z)/ビュー(V)/XY平面(XY)/YZ平面(YZ)/ZX平面(ZX)/3 点(3)] <3点> : 点(1)を指定するか、オプションを入力します。

  ソリッド図形切断
no comment
コマンド: sec
SECTION
オブジェクトを選択: 認識された数: 1
オブジェクトを選択:
断面 上の 1 番目の点を指定 または [オブジェクト(O)/Z 軸(Z)/ビュー(V)/XY平面(XY)/YZ平面(YZ)/ZX平面(ZX)/3点(3)] <3点> : xy
XY 平面上の点を指定 <0,0,0>:






AutoCADは、米国オートデスク社の米国およびその他の国における登録商標、商標、またはサービスマークです。




2020.5.19